片側顔面痙攣と私と時々猫

片側顔面痙攣発症7年目の手術レポート

入院10日目 〜術後5日目〜

5日目

痙攣はまだ今日も無し。

 

毎朝の計測で、血圧がなかなか下がらない事が分かる。

150超え。

微熱。

37度代の横這い。

 

最初の頃のギチギチ包帯のストレスは、今では巻き直ししてもらったりで、かなり楽に過ごせるようになりました。

けど、ほぼ一度も連続して熟睡していない為、朝からいつも頭が重い。

 

ので、毎朝痛み止めは処方してもらう。

先生達に確認しても、間6時間以上開ければ大丈夫だから、我慢しないでいいよ!

 

と仰るので、

朝はロキソニンと胃薬としてレバミピドを。

ロキソニンは私は眠くならないので昼間に。

ただし胃が弱い為、

夜は眠気が強いけど肝臓で効くカロナール

 

午前中に鎮痛剤が効いてくると、色々活動したくなります。

 

この病棟の廊下を移動するくらいなら、少し息が切れる程度で済むようになり、食後の歯磨きや朝の洗顔なんかも、それはもう丁寧に丁寧に

時間をかけて行います。

 

そして何と!

点滴が終わった事により、ようやく首から下までシャワーが浴びれます!!!

 

看護師さんが早めに教えてくれたので、とりあえずナースセンターに行き、シャワー予約用のホワイトボードに早速記入!!!!!!!

 

11時から浴びる事にしました。

とにかく早く!!

 

けど、ここまで正直、看護師さんから身体拭いて貰ったり、蒸しタオル貰って自分で拭いたり、寝巻きも2日目から毎日換えることが出来てたので、そこまで不快感無く過ごせてました。

 

しかし、髪の毛はさすがにかなりヤバイ状態だったので、アルコール系のボディシートで創部から離れた場所のみ拭き取ってみました。

これが結構当たりで、乾燥するとサラサラに!!

 

そしてシャワー、やっぱり気持ち良い!!

包帯濡らさず気をつける事も、そこそこどうにかなります。

もし濡れたら交換してくれると看護師さんも言ってたので。

 

まだフラつきは心配で、介護用チェアが洗い場に有るので、基本座って浴びる事も出来、洗い場も明るくて清潔で、何も言うことは有りません!

何なら、前に使った人の髪の毛一本落ちてない清潔感です。

 

とりあえず首から下だけなので、持ち時間は余裕で余りました。

 

 

そして、少しだけ溜まった洗濯物類を、シャワールーム出てすぐ側に有る洗濯機で洗いました。

こんな1つの何でもない事も、楽しくて仕方なかったです。

ここ数日で、人に頼まなくて何でも出来るという事がどれだけ人間には大切な事か、思い知りました。

 

それにしても、ここへ来て常に気になったのは、看護師さん達の意識や思いについてでした。

とくに、寝たきりの3日間の間、そればかり考えてた気がします。

天井見る以外出来る事無かったし、看護師さんの手伝いが無ければ何も出来ませんでしたから。

 

彼女達の日常の中心には、毎日患者がいますよね。

介助なく生きられない人が毎日沢山目の前に居て、常にその現実を目の当たりにして、何を思うのか。

自分の将来に重ね合わせたりする事も、リアルに出来てしまうだろうと思う。

そういうのって、辛くは無いだろうか?

 

私は離床までの数日、同じ部屋で私以上にずっとずっと長く、もしかしたらこのままずっと、自分で体の向きを変える事も、

トイレに行く事も、

何かを訴える事も出来ない他の患者さん達と過ごし、

自分の将来を初めて怖いと感じました。

 

そういう光景が日々の中心に有りながら、なぜこんなに大変な仕事を選択し続けていられるのだろうか。

 

 

本当に、大変なんです。

下の世話をするのも、ベッド拭くのも、身体拭くのも、御飯出して食べさせて片付けて、薬飲ませて、葉を磨かせて、ベッド下げて、尿道カテーテルの面倒見て、頭洗ってあげて、お風呂入れてあげて、呼び出されたなんでもとりあえず行って、点滴あちこちでアラームなっては取り替えて、血圧、体温、血糖値、調子悪そうな方への先回りのお薬などの提案、点滴の内容の提案、採血、ワガママ迷惑行為の患者への対応。

全てが笑顔で。

信じられないけど、本当に。

 

どれだけ救われた事か、、、。

夜中身動き取れないで苦しかった数日は、彼女達のくれる言葉だけが頼りで、励みになってました。

私はこの時点、一度も嫌な思いをしてません。

 

 

彼女達自身、目の前の患者のようになった時、どういった終末の形を迎えたいとイメージしているんだろう。

 

恐れ多くて、尋ねることは出来ませんが。

 

 

 

 

 

患者と言えば。

 

患者は面会者が来ると、患者Aさんから○○さんに戻る、そんな感じがしました。

 

大部屋では、全員Aさん、Bさん程度の背景しか見えてこない。みんな同じ感じ。

 

おばあちゃん風なら、おばあちゃんA、おばあちゃんB。

 

看護師さんが一生懸命、体調やら御飯の事を話しかけても、みんな独り言みたいにボソボソ返す程度。

ボケちゃってていつもこんな感じの方なんだろうなぁなんて思ってたんだけども、家族が面会に来たら途端、喋る喋る!!なんだ、全然現役じゃないですか。

 

だいたいみんな、そうでした。

 

そこにいるのはおばあちゃん患者Aさんではなく、それぞれの日常が当たり前にあった事を思い知らされる。

まだまだ思いや心がしっかり生きてる。

 

今、身綺麗にして街中を歩いてるおばあちゃん、スーパーで買い物してるおばあちゃんと何ら変わらないはずなのに、ここに居るだけで、容れ物になってしまう。

 

ナース達は精一杯お世話をする。

 

しかし面会に来た家族のように、空っぽの容器に魂を注ぐ事は出来ない。

 

 

それが、病院という場所なんだなぁ。

 

 

それでも、彼女達の頑張りは賞賛に値する。

 

私が今こうして日常を取り戻した今日も、あの10階の病棟を行ったり来たり、繰り返している姿をイメージすると、今となっては不思議にさえ思えてくる。

(書いてる今日は、術後20日になります)

 

そこに有った世界は、幻だったんじゃないかと思うくらい、通常の生活とは非現実的な場所なのだ。

そう思えている理由は、自分がそこを必要としない生活に戻る事が出来たという事だ。

 

 

夕方別の棟のそこそこ距離の有る売店まで歩いてみました。

途中何度か意識がふわふわ、立ち止まると頭がじんわり。

一瞬だけ外に出てみると、外はまだ寒かったです。

 

 

シャワー浴びてリフレッシュし、持参してたこの本で遊びました。

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編集者の友達が以前担当したゼンダンクルの本。

パターンの繰り返しが基本で、色んな模様を派生させたり絡めたり。

黙々とやってたら、結構時間経ってました。

脳の運動にもなった感覚です。

持ってきて良かった!

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夕飯は、こんな感じ。

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麻婆豆腐は、2回目。

辛味を抑えて有りますが、けっこう美味しいです。が!私は元来かなりの大食いなので、この量の少なさが既にストレスになりつつ有ります。

 

入院直前、旦那さんは私が好きな夕飯のメニューを三夜連続作ってくれました。

その中の1つが、四川風麻婆豆腐。

最近の彼の傑作です。

早くお腹いっぱい食べたい。